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取締役挨拶

マイザ製品の製造を担当しております市石弘貴です。
私は、皆さまのお仕事に役立つ製品作りをモットーとしております。
 以下、長文とはなりますが、マイザ製品の生い立ちと私の製品作りの「こだわり」についてお話させていただきます。

マイザは今から15年ほど前の1994年に、ドラムスキャナ、CTPなど製版印刷機器製造で有名な大日本スクリーン製造のなかの小さなプロジェクトの一事業として産声を上げました。(現在、大日本スクリーンは半導体製造装置、液晶製造装置メーカーとして著名です。)
その頃はロイヤリティーフリー(著作権フリーという言い方のところが多いようでした。)という言葉はまだ一般的ではなく、素材集もほとんどの方はご存知ないという時代でした。
写真を利用する=レンタルポジを使う、という考えがデザイナーの間では当たり前の時代でした。
海外ではPhotodisc(フォトディスク)などの有名なところはあるものの、日本国内での素材集メーカーはわずか3社、そんななかでの船出でした。

ロイヤリティーフリー素材集はレンタルポジに比較して、
1.1枚あたりの使用コストが圧倒的に安い。
2.あらかじめデジタル化されているためスキャンする必要がない。
3.一度購入すれば使用許諾の範囲内であれば何度でも使用できる。
4.登録すれば、使用ごとの手続きが不要で手間がいらない。
などのメリットがあります。
そのようなメリットが歓迎され、パソコンショップに素材集という新たなジャンルの棚ができました。現在と違い貧弱なラインアップだったにもかかわらず。
ロイヤリティーフリー素材集の誕生により、プロの写真を使うことは特別なことではなくなりました。誰もが手軽にプロカメラマンの写真が使える時代になりました。
それから15年。ロイヤリティーフリー素材は、デザイナーにとってはなくてはならない存在となり、今日に至っております。
写真を使うデザインの仕事で、素材集の利用は確実に選択肢の一つになっています。

設立当初から現在まで、マイザが変わらずこだわりつづけていることが3つあります。
それは画質、信頼、価格です。
そのことについてお話させていただきます。

画質
素材集シリーズ第一弾、マイザ・イメージライブラリーの発売当初、ロイヤリティーフリー素材の評価は決して高いものではありませんでした。
「安かろう、悪かろう。」という1960年代までの日本製品のイメージと同じものでした。
たしかに今では考えられないような、ひどい製品も多くありました。
撮影にポジフィルムを使用せず、ネガフィルムを使用。印画紙を市販の平面スキャナで取り込んだだけのひどいデータ品質のものもありました。
CD-ROMに収録されるブックレット(小冊子)も印刷物を作らずに簡易プリンターで出力し、文字情報はモノクロコピーという商品もパソコンショップの棚に並びました。
撮影条件も考慮せず旅行に行ったついでに撮影した風景写真も発売されました。
そのような雑な作りの商品でも、使える写真が珍しかったため売れてしまいました。
素材集の写真ではプロの仕事では使えない。
残念ながら現在でも、そのような印象をもたれているかたもいらっしゃいます。
そのなかでマイザは画質にとことんこだわり続けました。ドラムスキャナメーカーとしての面子がありました。マイザの品質がもとで大日本スクリーンの評判を落とすような品質は許されないことでした。
印刷物の元データとなるものだとの気概から、スキャナのセットアップにもとことんこだわりました。1点1点に細かく条件を変えて最適な分解条件となるようにしました。
原稿も4×5を基本に、ブローニーサイズ以上のポジフィルムの使用を義務付けました。
また、レタッチ処理にも200%に拡大して細かなキズ、ホコリを取り除きました。
ある意味でオーバースペックです。そこまでの品質を要求されていないお客様もいらっしゃることも事実です。しかし、せっかくデジタルデータをお買い上げいただいたのにレタッチ処理でお客様の手を煩わせることは避けたいとの思いでした。
現在はデジタルカメラでの入稿が主流となりましたが基本姿勢は当時のまま。変わらず私が1点1点チェックしております。もっともゴミ取りなどレタッチ要員は私ひとりから8名へ増えておりますが。
マイザの画像品質においては世界トップレベルのクォリティーであると自負しております。

信頼
画質の次にわれわれがこだわるのが信頼です。
素材集の初期のものは著作権処理がいいかげんなものもありました。なんら契約を交わさず、カメラマンとの口約束だけでポジを預かりスキャンしCD-ROMを作る。
市場に出回ってから、こんなはずではなかったとカメラマンとCD-ROMメーカーで争いが起き、最悪の場合は訴訟沙汰にもなりました。
マイザは当初から著作(財産)権買取りにこだわりました。
使われる方の安心を考えれば、私どもが著作権保持者であることが有利だからです。著作権者が自らの著作物を販売するという分かりやすい構図になっています。
また、第三者の権利を明らかに侵害したものもありました。街角でなんら許諾を得ることなく女性の後姿を撮影したものなど、肖像権をまったくクリアされていない作品が堂々と販売されていました。
ロゴ、マークなどの商標、デザインなどの意匠をまったく考慮せず第三者の知的財産を侵害しているものもありました。
ロイヤリティーフリー素材を使うのは危険だとの噂も流れました。
残念ながら現在でも、そのような印象をもたれているかたもいらっしゃいます。
正直なところ、私も無知ゆえに知らずに被写体にご迷惑をおかけしたこともあります。
現在は、常に被写体の権利を侵害していないか、と目を光らせ、顧問弁護士と相談しながら仕事を進めています。撮影前後のプロパティーの確認には細心の注意を払っています。
残念ながら、いくら気をつけてもモデルリリース、プロパティーリリースのトラブルはなくなりません。使われ方次第で喜んでいただけたり、クレームになったりもします。
そのなかで最善を尽くして誰の権利も犯さないように勤めるのが私の仕事であると思っています。

価格
3つめのこだわりは価格です。
マイザ・イメージライブラリーは発売以来1タイトル10,000円から12,000円で販売しています。収録点数は80点から100点に増え、画像サイズは2500pixel×2000pixelから4100pixel×3280pixelに二回りほど大きくなりました。
この価格帯の製品はずいぶん少なくなってしまいました。
素材集の大半が50,000円程度の価格となりました。これは世界的に見れば一般的な価格となります。欧米では1枚10万円近い価格も見受けられるようになりました。
印刷物の価格が限界まできている今日、写真にかけるコストは少なくなるばかりです。
バブル崩壊後の価格下落のなか、頑張るグラフィックデザイナー、WEBデザイナーの皆さんのお仕事のお手伝いをしたい、そんな気持ちでこの価格を維持しています。
新しいシリーズのnatural images(ナチュラルイメージズ)、匠イメージズでは32,000円
となりました。1タイトルあたり売れる枚数が減って止むを得ず、この価格となりました。
それでも、世界的に見れば安価な部類に入ると思います。ご容赦いただきたいと思います。

私は“写真素材集のスタンダード”と呼ぶにふさわしい、本当に利用価値の高い素材集を作り続けてゆきたいと思っています。
先ずは、マイザ製品をご購入いただき、画像の品質をお確かめください。そしてお仕事にお使いください。満足のいく仕上がりとなることでしょう。私が請負います。
 まだまだ不足しているラインアップですが、皆さまのお仕事に役立つことをお祈りしつつ、継続的に発売できるように努力を重ねてまいります。
 このたびは、私の長いあいさつをお読みいただき、誠にありがとうございます。これからも末永くマイザ製品をご愛顧いただきますよう、重ねてお願い申し上げます。

2008年7月
マイザ株式会社
取締役 市石弘貴
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